行列知らずの交通事故相談所: 3.横断歩道での事故 vol.3
行列知らずの交通事故相談所
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歩行者は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の付近においては、その横断歩道によって道路を横断しなければならず、また、交通整理の行われている場所では、信号機の表示する信号又は警察官等の手信号等に従わなくてはならないが、道路標識等により横断そのものが禁止されてる場合もある。したがって、歩行者が道路を横断しているときの事故は、当該道路における規制態様により事故態様も異なることになるので、横断歩行者の過失相殺率を基準化するにあたっても、事故様態、規制様態により区分して考えるのが妥当です。

横断歩道上の事故

横断歩道は、歩行者の横断の用に供するために設置されている場所であるから、横断歩道の付近においては、歩行者はそれによって道路を横断しなければならないとされる一方、横断歩道上を横断している歩行者があるときは、車は、当該横断歩道の直前で一時停止し、かつ、その通行を妨げないようにしなけれはならないとされるなど強い法的保護が与えられている。ただし、信号機の設置されている横断歩道と設置されていない横断歩道とでは、保護様態、程度が異なるので、場合を分けて基準化しています。
本基準における横断歩道は、横断歩道内のみならず、横断歩道の端から外側に1mないし2m以内の場所を含む。
歩行者が横断歩道をわずかにはずれて横断した場合、横断歩道上を横断したものと同視し得るか否かは、当該道路における道路状況、交通事情等に応じて具体的に検討されるべきであり、一概にはいえないが、おおむね横断歩道から1mないし2m以内の場所における横断や、当該横断歩道がたまたま停止車両により、閉鎖されているときの当該車両の直前・直後の横断は、横断歩道上の横断と同視してよいであろう。
なお、横断歩道は設けられていないが、信号機により交通整理の行われている交差点において、信号機の表示する信号に従って横断する歩行者についても、おおむね同じ扱いをするのが妥当です。

信号機の設置されている横断歩道上の事故

歩行者も信号機の表示する信号又は警察官等の手信号に従わなくてはならないから、信号機の設置されている横断歩道にあっては、その信号表示が決定的な要素となるので、各態様を分けて考察します。
歩行者が警察官等の手信号によって横断する場合に、手信号等の指示に従って横断しているときは青信号で横断している場合と同一に、手信号等に違反して横断したときは赤信号で横断した場合と同一に、それぞれ扱うのが妥当ですが、現在の交通状況下では、手信号等による交通整理が行われるのは、事故発生時又はデモ行進時、祭礼時など特殊な状況下に限られており、手信号等の表示の的確性、認識可能性、当該現場の進行状況、交通事故等により千差万別であろうから、一概に基準を定めるのは妥当でなく、本基準から除外することにしています。
車が信号機の表示する信号に従って進行した場合であっても、道路を直進するときと交差点を右左折するときとでは、歩行者が従うべき信号との関係などで歩行者保護の要請の程度が異なることから、これを分けて考察するのが妥当です。ただ、直進車の場合、横断歩道が交差点に設置されているか否かによって基本相殺率に格別差異を設ける必要はないと思われる。
以下では問題とする信号関係は、特に断らない限り、歩行者については横断開始時、車については横断歩道の直前ないし交差点侵入時直前におけるものを前提とします。また、歩行者用信号機が設けられている場合は、その表示による。

歩行者と直進車との事故

横断中の信号変更無し


【a】基   本0(2)



夜間 *
幹線道路 *
直前直後横断

佇立・後退
*
住宅街・商店街等 *
児童・高齢者 *
幼児・身体障害者等 *
集団横断 *
車の著しい過失 *
車の重過失 *
歩車道の区別なし *
(1)青信号で横断を開始した歩行者が、黄信号に変わった時点で、赤信号で進入してきた車に衝突された場合も、本基準が適用される。黄信号であっても。歩行者には、速やかにではあるが、横断を続ける自由が保障されているからである。
(2)車は、赤信号のときは、所定の停止位置を超えて進行してはならないから、これに違反する車との関係では、青信号で横断歩道上を横断する歩行者の通行権は絶対的に守られなければならず、歩行者には、原則として左右の安全確認義務がないから、左右の安全を確認しなかったからといって過失相殺することはできない。また、歩行者にふらふら歩き又は佇立・後退等があったとしても、過失相殺すべきではない。