行列知らずの交通事故相談所: 7.追突事故 vol.3 (前の車がブレーキをかけた場合)
行列知らずの交通事故相談所
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追突事故(被追突車に法24条違反がある場合)

ここでは、一般道路における追突事故と同様、前車が法24条違反の理由のないブレーキをかけたために後車が追突した場合を想定しています。したがって、前車が事故を回避する等危険を防止するために急ブレーキをかけた場合には、たとえそこへ至る過程において前車に過失が認められるとき(例えば、前方不注視により障害物の発見が遅れ急ブレーキをかけざるを得なくなった場合等)であっても、この基準の対象とはせず、別途の考慮を必要とする。
車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停車させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならないとされているが、高速道路においては、時速80kmを超える高速度での走行が許容される一方、本線車道での駐停車が原則として許されていないのであるから、前車が危険防止の必要のないものに急ブレーキをかけた場合の危険は一般道路のそれとは比較にならない。もとより、後車にも十分な車間距離の保持と前方の注視が要求されるのではあるが、高速道路の本線車道上では、車の流れに従った円滑な走行が一般道路よりも強く期待されるから、前車の予想外の急ブレーキが事故を引き起こす可能性は大きい。したがって、本基準では、一般道路に比べ、前車の過失相殺率を重くしています。
なお、前車にブレーキの不必要・不確実な操作等がある場合には、法24条違反に至らない程度であっても前車の過失を肯定してよい場合があると考えられるが、このような場合には、基本割合から10%程度前車に有利に修正して適用することになろう。




【a】基   本 A 50 : B 50



B制動灯故障(1) - 20
追越車線(2) - 10
Bの著しい過失又は重過失(3) - 10~20
分岐点・出入り口付近(4) + 10
A速度違反(5) + 10~20
Aの著しい過失又は重過失(6) + 10~20
(1)制動灯が故障していて点灯しない場合のほかに、泥で汚れて法定の照度がない場合や、夜間テールランプがついていない場合などもこれに含めてよい。
(2)追越車線を走行する車両は走行車線を走行する車両よりも高速であるのが通常であり、前車に対する回避はより困難であるから、前車側の過失はより大きい。なお、追越車線と走行車線の走行速度が同程度である場合には本修正を適用しない。
(3)風景・事故見物、前車が後車に対する嫌がらせ等のために故意に急ブレーキをかけた場合には、Bの著しい過失又は、重過失として加算修正してもよいであろう。
(4)分岐点・出入り口等の付近、パーキングエリアの出入口付近においては、本線車道に進入しようとする他の自動車等との関係でBが急ブレーキをかけたり、進路選択を誤ったBが正しい進路に向かうために急ブレーキをかける等の事態が予想され得るから、Aにおいてもあらかじめそのような事態を予測に入れて運転すべきである。
(5)Aの速度違反の判断基準としては、原則として20km以上40km未満の場合は10%、40km以上の場合は20%を目安として、この範囲で加算修正する。
(6)Aに軽度の前方不注視があることは、前記の通り基本割合に含めて考慮しているが、著しい前方不注視がある場合には著しい過失又は重過失として別途修正要素となる。